カチャカチャカチャ…
あっ!
パキン!!
ああぁーやってしまった。。。
夕食後の洗い物中、マグカップを派手に割ってしまった。
それもオーストラリアに来て最初にお世話になったホームステイ先のホストマザーがくれた大切なマグカップを。
とても気に入っていた分、割ったときのショックは大きかった。
とはいえ割ってしっまったものはどうしようもない。
ここがお別れの時か…
そう思って処分しようと割れたパーツを集めていた時、音を聞きつけてファザーと子供たちがやってきた。
ファザー:
What happened?
(どうしたの?)
洗い物中にマグカップが割れたことを伝えた。すると、
ファザー:
I can fix it!
It‘s your treasure, right?
(直せるよ!これは君の大切なものなんだろう?)
このマグカップが誰から貰ったものなのかを彼らに話したことはない。しかしカップの裏に手書きのメッセージが書かれていたので私にとって特別なものであることを知っていたのだろう。
ファザーは早速倉庫から瞬間接着剤を持ってきた。
子供たちも一緒に直すと、みんなでテーブルに集まった。
どのパーツがどこにはまるのかを確認しながら間違えのないように、ずれのないように慎重にくっつけていく。
DONE!!
(完成!!)
実はカップの縁の小さなパーツが見つからず、そのマグカップは完全に元通りになったわけではなかった。それでも大切なものだからと直せるところまで直してくれたのだ。
その後、ファザーからこんなことを聞かれた。
Do you know “Kintsugi”?
It’s a Japanese beautiful culture.
(「金継ぎ」って知っている?
それは素敵な日本の文化の一つだよ。)
子供はもちろん、私も金継ぎのことを知らなかった。
そういうわけで、ファザーは私たちに金継ぎについて紹介された動画を見せて説明してくれた。
壊れたものが直されることによってより美しいものになる。
これまで皿は割れたらそれで終わりと思っていた私に新しい風が入った。
ものを大切にする日本人の精神がこういった形で海を越えて伝わっていることに感動した。
私のために一生懸命になってくれた家族。
形を取り戻した私の大切なマグカップ。
心があたたかくなった夜だった。

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